地域のみなさま

業者選定のポイント

信頼できる業者を見分けるポイント

注文住宅を建てるにあたり、施工業者とは竣工後も長く付き合っていくことになる、信頼できる工務店•建築業者を選ぶことが重要です。

地域に密着して周辺の環境を把握しているか

地域密着型の業者の場合、何かあった場合に近所にいる安心感があります。
さらに、その土地の気候風土や環境を熱知しているので、注文住宅を設計する場合もその地域に合った提案、素材の選定などをしてもらうことができます。

こちらの希望に柔軟に対応してもらえるか

注文住宅は基本的には自由設計。決まりきったものを組み合わせるのではなく、施主のリクエストを反映した家づくりができるのがメリットです。
施工業者主導で進められるのではなく、施主の希望をよく聞いてくれるかどうかがポイントです。

現場の仕事ぶりはきちんとしているか

可能であれば、事前に業者が施工中の工事現場を訪問して、どのように仕事が進められているか観察することが重要です。
どんな職人が働いているのか、てきぱきと仕事をしているか、清掃など細かいところに気を配っているかなどがチェックポイントです。

会社の体制やアフターフォローは万全か

業者の規模にもよりますが、営業からアフターフォローまで一貫して1人の担当者が付くところが望ましいです。
窓口が途中で変わってしまうようでは、コミュニケーションがうまく取れなくなり、当初の希望通りに家づくりができなくなるからです。

その他、契約前には以下の点をチェック。

  • 間取りや設備など、こちらの要望がしっかりプランに組み込まれているか。
  • 当初の資金計画を上回っていないか。
  • プランに変更があった場合、その理由などがきちんと説明があるか。
  • スケジュールを無理に急がされていないか。
  • こちらの疑問点に丁寧に対応して回答がもらえるか。
施工業者とは完成してからもアフターケア等で長く付き合っていくことになります。
事前にチェックポイントに注意して業者選びをするように心がけることが大切です。

家づくりの依頼先

注文住宅を建てるにあたっては、様々な依頼先の種類があります。
一般的な選択肢としては、ハウスメーカー、工務店、設計事務所が挙げられます。

また、最近は、建築プロデュース会社を通して建築家と建てる方法、複数世帯と共同で家づくりをおこなうコーポラティブハウスなどもあります。

家づくりの依頼先には、誰にとってもベストだという方法はありません。

大切なことは、それぞれの依頼先のメリット•デメリットをしっかりと把握し、自分の家族にはどの依頼先が合っているのかを見極めることです。

また、依頼先の種類が決まったら今度は具体的にどの会社にするかを決めなければなりませんが、依頼先の種類によって業界の事情や営業方法、家づくりの進め方が異なりますので、依頼先の種類に応じた選び方をすることが大切です。

一生に何度もない大切な買い物ですので、急がずに必要な知識をじっくりと身につけた上で、十分に納得のいく選択をしてください。

建築家、ハウスメーカー、工務店の違い

建築家

設計事務所とは建築家が所属する事業所のことをいいます。
設計事務所には、一人の建築家がメインとなる個人事務所と、複数の建築家が共同で運営する組織事務所があります。

メリット デメリット
  • すべてがオーダーメイドで自由度が高い。
  • 工法も自由で、狭小地や傾斜地などにも対応できる。
  • デザイン性が高い場合が多い。
  • 監理契約もした場合、工事に対して第三者の目で監理してもらえる。
  • 設計期間と工期が長くなる場合が多い。

ハウスメーカー

ハウスメーカーとは、規格住宅•工業化住宅を販売、施工する会社です。
規格住宅•工業化住宅とは、あらかじめ住宅の工法や素材、サイズなどの基本仕様を決めて行政から認可を受け、その規格の範囲内でつくる住宅のことを言います。

メリット デメリット
  • 工期が短い。
  • 独自の工法を持っている場合も多い。
  • 規模の大きい会社の場合、材料などは大量に仕入れることで割安になることもある。
  • 会社の工法に合致しない場合は、希望どおりにしてもらえない場合もある。

地域工務店

工務店とは、複数の専門工事業者をマネジメン卜し、工事全体を管理することによって総合的な工事を請け負う業者のことを言います。
日本では大工の棟梁が、設計から塗装・左官などの他の専門職の職人を指揮することで住宅建築に関するすべてを取り仕切ってきました。この大工の棟梁が発展した形が工務店です。

メリット デメリット
  • 在来木造軸組工法が多く、将来の増築やリフォームの自由度が高い。
  • 地域に密着しており、コミュニケーションが取りやすい。ちょっとした修繕なども、声をかけやすく、すぐ対応してくれることが多い。
  • ハウスメーカーと比べて営業費、宣伝費がかからないので、ハウスメーカーより建築費は割安になることもある。
  • インテリアコーデイネーターなどもいないことが多く、センス良く仕上げるには、施主が自分で色々考える必要がある。
  • 職人の腕によって仕上がりが大きく左右される。

工務店の選び方

ハウスメーカー選びや建築家選びよりも難しいのが、工務店選びです。なぜなら、工務店はハウスメーカーのように客観的に信用を計る基準や情報が少なく、また、各社によって業態や職能、経営意識が異なるため、建築家のように純粋に相手を選ぶということに集中できないからです。

選択の基準として、まず思い浮かぶのはプランと金額の安さでしょう。プランは実際に住むことになる家の青写真ですから、重要なことは言うまでもありませんが、金額の安さを重視しすぎることはとても危険なことです。
工務店は工事監理を自社内でおこないますので、いったん契約してしまえば本当の工事内容は施主には分かりません。残念ながら、とりあえず安い見積りを見せて仕事だけ取っておき、工事段階で手抜きしたり、追加工事を理由に利益を調整したりする悪質な業者が少数ながらいるようです。

工務店選びを成功させるには、金額だけでなく、工務店の信頼性や担当者との相性、実績、技術力、保証内容などを総合的に判断して選ぶことが大切です。

業態を確認し、得意・不得意分野を把握する

一口に工務店といっても、その形態は各社で様々です。
工務店の業態にはそれぞれにメリット、デメリットがあり、各工務店の業態が自分の希望に合っているかをあらかじめ確認しなければなりません。業態をきちんと確認しないと、話が進む中で望んでもない工法や設備を強く勧められ、不本意ながら思わぬ出費をせざるをなくなることもあります。

取り寄せた資料やホームページなどを読み、どのような業態で、何が得意で何が不得意なのかを確認しましょう。分からない場合は、電話や訪問して確かめて見ましょう。 説明があいまいだったりする場合は注意が必要です。

信頼性を客観的に計る

信頼性を見る上で、正式な信用調査でもできれば越したことはありませんが、建て主がそこまでおこなうことは大変な負担です。

そこで1つの指標にしたいのが完成保証制度への加入です。
完成保証制度は、一定の経営水準を満たしている工務店だけが受けられる制度で、その工務店が 施工中に倒産しても、別の工務店が工事を引き継いで住宅の完成させてくれる制度です。

倒産リスクの高い工務店は完成保証に加入できないので、工務店の信頼性を計る上で貴重な指標となります。

技術力を確認する

これまでに手がけた建物や施工中の現場を見学することも大切です。

建物のデザインに目が留まりがちですが、仕上げの丁寧さや正確さに目を向けることが重要です。
機会があれば、住んでいるお宅の方に建築中や引渡し後の対応も聞きましょう。

工務店といい関係が築けているようであれば、竣工後の建物への満足度も高くなります。

その他、建築士や施工管理技士などの技術や資格を有する技術スタッフを抱えているかを確認します。
有資格者は工務店の技術力を表す指標の一つです。

金額は総額よりも内容をチェック

金額と言うと総額だけに目を奪われがちですが、総額以上に内容が大切です。特に安すぎる総額の場合は、内容を詳細にチェックすることが必要です。

安いことは歓迎すべきことですが、モノには相応な値段がありますので、根拠なく安すぎるということはありえません。

「一式見積り」のような言葉を多用している場合は、根拠があいまいな上、施主に対する透明性の意識が低く、それだけでマイナスポイン卜です。明細見積書を求め、要望内容が図面に正確に反映された見積りであるかどうかをチェックします。

根拠がわからなければ、カタログや見本を求めてどんどん質問しましよう。
質問を嫌がったり、回答に時間がかかるようなら要注意です。

所在地

工事中や竣工後のアフターサービスなどを考えると、工務店が計画地に近いことも重要です。

突発的なことがあった場合にも、すばやく対応してもらえる近さなら安心ですし、長年その地域で営業をしている工務店であれば、地元でも評判を落とさず、良心的な工事も期待できます。

また、建設地が近いと現場管理がおこないやすく、管理費を抑えることができますので、建設地と工務店の距離はコス卜に影響する要素でもあります。

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