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貴田博明前執行委員長退任のあいさつ

 私は、会社勤めからまったく経験のない組合という別世界に飛び込んでまいりました。  組合・書記局に入局した時、当時の松栄委員長からの話で『書記局に入ったら組合で骨を埋めるつもりでやれ』と言われたことが今でも頭の中に鮮明に残っています。私は、この42年間(昭和54年2月1日にお世話になりました)。全身全霊を掛けて今日まで努力してきたと私自身思っております。
 人生の半分を組合に注いでまいりました。ここまで勤めるとは夢にも思っていませんでした。
 当時は委員長、書記長は雲の上のような存在でした。当初は相談することもできませんでした。無我夢中でした。そして、阪神淡路大震災が発生しました。
 そして失われた20年の時代がきます。
 平成11年、兵庫土建の組織数は36,160人でありました。その平成11年を境に17年間、組織数は増えることなく平成27年には23,340人まで組織数が下がりました。平成27年までに13,000人の組織減少が続きました。

 しかし、今日まで組合費の引き上げをせずに乗り切ってまいりました。当初、書記局の人員は32人程在籍していました。組合費を引き上げずに、また書記局の解雇をせずに自然退職とで、職員を補充せず、人件費の削減で乗り切ってまいりました(他の単組は引き上げています)。現在、書記局人員は20人、また執行委員の定数も当時は56人ほどいましたが、いまは40人までの定数を協力を得て減らすなどしてきました。

 支部に対する助成金、昭和56年頃だったと思ますが、組織基本計画が大会に提案されました。支部への助成金、組織基本計画で別途組合費として200円(特別に別枠予算)を徴収し、その範囲内で助成をしていきましたが、組織減少により赤字財政で支部への助成が困難になってきました。継続するには一般会計に統合せざるを得なくなりました。それが、今の支部対策費・組織活動費助成です。
 不足分を一般会計から予算に組み入れて減額することなく支部への助成金を維持してきました。しかし、多い時で一般会計が1,000万円近くの赤字になったこともあります。また、闘争会計も500万円ほどの赤字が7年ほど続きました。
 両方とも時間がかかりましたが組合費を引き上げることは不可能と判断し耐えてきました。
 またベースアップも当時できる状況ではなく、定期昇給の見直しを原資の範囲内で進め改定をさせてもらいました。現在、県連・国保・甲南も採用されています。
 当時は書記局役員の定期昇給も65歳だったのを60歳まで改定させてもらいました。

 一番苦しい時代を失われた20年と言われていますが、役員・執行委員・支部職員・本部職員の皆さん方のご協力もあって、厳しい経済情勢の中で乗り切ることが出来ました。ありがとうございました。
 また、非専従の役員手当、組合員の行動費の削減や専門部の統合は執行委員と組合員の協力と理解が必要です。この事については、今の石谷執行委員が率先して協力をして頂きました。そして、全員が賛同してくれたことを今でも覚えています。そして、42年間自分なりにここまで頑張れたことと思います。大変ありがとうございました。感謝申し上げます。

兵庫県や神戸市に対する諸要求実現に向けた運動

 県契約における適正な労働条件の確保に関する要綱が神戸市も同様に平成28年4月1日に施行されています。

 県会議員を通じ特定健診の県補助金助成を獲得する(全国で数県連・組合)920万円 現在は460万円に減額されました。

 組織減少を何とか食い止めたいとの思いで、組織整備についての理由書(新加入者)添付することで加入を認めると改正。組織減少が止まらない中で実施。加入者の区域にこだわらず便利な支部に加入、安定した組織、減少を一定程度くい止めることができました。支部役員、皆さん方の頑張りがあってこそであります。

 公契約法の制定に向け国に対する意見書を、全国で初めて神戸市の議会で承認され国に陳情。続いて兵庫県が政党別に公契約法の必要性の説明会をもってその説明をして、現在では全国で800件の自治体が請願しています。
 連合兵庫による主催で公契約を考えるシンポジウムが舞子ビラで開催され、尼崎市会議員、大学教授、兵庫土建の「公契約条例(法)を考える」特別報告をおこなってきました。それをきっかけに兵庫県では三木市、加西市、加東市の3市で賃金条項の入った条例が賃金条項は入っていないが篠山市、尼崎市で条例が制定されています。これから賃金条項を認めさせる取り組みが必要です。

 当時、国保組合の理事長をしていました。建設国保は電車に例えてグリーン車に残っていると朝日新聞にたたかれました、朝日新聞が兵庫土建に取材に来るのを断ってきました。国保組合の10割給付が朝日新聞にたたかれそれが原因で7割給付に至ったとき、県連医療共済を立ち上げました。700円国保料を引き下げ、1人700円の県連医療共済を立ち上げ、本人負担5,000円以上17,500円の差額12,500円を医療共済で、現在も入院・通院とも給付しています。
 やむなく、建設国保組合の常務が色々なことがあって、今の出田さん、当時は甲南の書記長でした。甲南土建の五役の方に甲南土建までお願いに上がって了承を頂きました。

 その他、特徴的なこととして倒産による賃金不払いの従業員(組合員)の相談を受け、賃金確保法の適用が認められた、12月に振り込まれると奥さんから電話があったことなどがあります。

 平成23年12月に兵庫県議会において「地元建設職人の技術活用と住環境の整備、地域経済活性化を図る制度設計」を求める請願が採択されていますが、これも自民党との交渉の中で採択に至ったものです。住宅リフォーム助成制度の創設につながればとの思いで創設してもらいましたが、現実にはなっていませんが、努力してきました。
 訓練校、神戸で今の建築簿記の県の認可は兵庫土建で初めて認められ、山崎、姫路に広がりました。

 最後になりますが、執行委員と書記局員は車の両輪です。
 組合員の要求に応えるためにひとつになって運動に取り組む、そのことが組合員の幸せにつながっていきます。
 それは何かと言いますと、専門部の提案していることに対して、改革・改善の意識を常に持っておくことが大事だと思います。
 上部団体の活動者会議に出席し、意見交換の中で、組合の中に取り入れられることを見出す、それを組合に生かしていくことで、建設産業に従事する組合員の経済的に、社会的に地位の向上につなげていく、それが組合加入にもつながって行くことになります。それが組合のオルグ活動の専従者の役割だと思います。

 常に企画、立案、改革の意識をもって、実行できるところから取り組んでもらいたいと思います。
 それには当然、総括・成果・反省を必ずおこなうことで、少しずつでも進んでいくことになります。
 そのことをお願いして、退任のあいさつと致しますが、今まで長きにわたりご協力を頂きました五役・専門部長、執行委員、会計監査、そして書記局員の皆さまに大変世話になりました。42年間、本当に皆さん方のご協力をもってここまで頑張ってこれたと思います。
 先人の人たちにも併せて御礼と心からの感謝を申し上げる次第です。
 全建総連の元書記長が兵庫土建は西の横綱と言った人がいます。
 全建総連の横綱を目指す大きな気持ちをもって、今後も皆さま方に頑張って頂きたいと思います。

 本日、退任される役員の方々も在任中は組合活動にご協力ありがとうございました。

 私も42年間、本当にお世話になりました、大変ありがとうございました。

令和3年9月1日
前執行委員長 貴田博明

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